危機「水の都」水没の恐れも
▽イタリア有数の観光都市「ベネチア」は水の都とも称される都市では水位が上昇。将来、水没の危機にさらされている。観光にも影響が出始め、水位対策が急務となっている。
「水の都」水没の恐れも・観光名所の広場は冠水
▽取材した日、世界で最も美しい広場と称される観光名所「サンマルコ広場」は完全に水没していた。広場周りにあるカフェやレストランなども浸水していた。水は街のシンボルであるサンマルコ寺院の中にまで侵入していた。ベネチアはアドリア海の北端の干潟の島に作られた街。アドリア海を南から北に吹き抜ける季節風によって発生した波が押し寄せる場所に位置する。冬のベネチアの風物詩「アクアアルタ」は、イタリア語で高潮を意味する現象。サンマルコ広場はベネチアの中でも最も低い場所にあり、度々浸水する被害が出ている。近年、浸水の回数が増加している。原因と考えられているのが海面の上昇。国連機関「IPCC(気候変動に関する政府間パネル)」は、20世紀初めに比べ、世界の平均海面は19センチ上昇と報告(2010年)。観光客のコメント。イタリア・ベネチア・サンマルコ広場、サンマルコ寺院の映像。映像提供:Google Earth。
「水の都」水没の恐れも・海面上昇で浸水回数増える
▽海面上昇の主な原因として、地球温暖化が挙げられている。その為、ベネチアの浸水増加は地球温暖化が一因と考えられている。狭い橋をくぐりながら世界遺産を巡るベネチア名物「ゴンドラ」は、水位が高い時にはルートを変更する場合がある。海面上昇が続けば、ゴンドラ観光もなくなる恐れがある。ベネチアでは高潮被害を防ぐため、専門機関が水位を監視、予測している。高潮になりそうな場合は、警報を発令している。潮位監視予測センター・アリビーゼバーバ所長は「特にこの10年くらいは高潮が顕著に増えている」とコメント。温暖化による海面上昇の影響はベネチア以外にもある。最新調査によると、2100年地中海は1メートル近く上昇するとされている。1メートルはイタリア・カプリ島「青の洞窟」の入り口とほぼ同じ高さ。海面上昇すれば、青の洞窟の絶景も見る事が出来なくなる恐れがある。ベネチア市民のコメント。カプリ島の映像。
「水の都」水没の恐れも・海面上昇で浸水回数増える
▽ドイツで温暖化対策パリ協定について議論する国連会議「COP23」が開催されている。今年、世界第2位の温室効果ガス排出国の米国がパリ協定から脱退の方針を表明した。会議で米国は加瀬に燃料の重要性をアピールするイベントを開催した。米国環境問題担当・バンクス特別補佐官は「我々の頭を砂に突っ込み、世界のエネルギーの現実を無視するとすれば問題」とコメント。一部の参加者が立ちあがり、歌で抗議。イベントは一時中断した。会議は各国が合意出来るか、ギリギリの調整が行われている。野村修也中央大学法科大学院教授は「温暖化対策の国際会議の枠組みであるパリ協定をどこまで具体化できるのかが注目点。温暖化が理由とされる地球上のロスやダメージをどうやって修復していくかが焦点。米国が離脱し、世界がどのように協調出来るかがポイント」とコメント。トランプ大統領、ドイツ・ボンの映像。
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