動画字幕のつけ方|誰でもできる簡単ガイド

KatieはVimeoのコピーライティングチームを率いています。お気に入りのもの:文法に正確な文章、読み始めたら止まらない本、そして美味しいオールド・ファッションド(カクテル)。
Katie Knecht
Vimeoで動画に字幕を入れる方法

優れた動画を作るだけでは始まりにすぎません。本当に重要なのは、それがターゲットとなる視聴者の心に響くかどうかです。製品デモの作成、会議の録画、舞台裏コンテンツの公開など、どのような目的であっても、字幕やクローズドキャプションはアクセシビリティの向上、視聴者のエンゲージメント強化、動画全体の効果を高めるために欠かせないツールです。

このガイドでは、字幕がなぜ重要なのか、動画に字幕を追加する方法、そして自動キャプション機能などを使って、Vimeoのようなプラットフォームで字幕を簡単に追加する方法をご紹介します。

目次

キャプションと字幕の違いとは?

キャプションと字幕は、しばしば同じ意味で使われることがありますが、実際には異なる役割を果たしています。

  • キャプションは、視聴者が音声を聞けない前提で作られており、話し言葉だけでなく「[拍手]」「[音楽再生中]」といった非言語的な要素も含まれます。
  • クローズドキャプションは、リモコンやメニュー設定、ソフトウェアなどを使って表示のオン・オフを切り替えられる、特定の種類のキャプションです。一般的に「CC」アイコンで示されます。
  • オープンキャプション(「バーンイン字幕」や「ハードコーデッド字幕」とも呼ばれます)は、動画に常に表示されるよう埋め込まれており、視聴者側で非表示にすることはできません。
  • 字幕は、視聴者が音声を聞ける前提で、話されている言語の翻訳や文字起こしを表示するものです。

リアルタイムでのキャプション生成について詳しく知りたい方は、Vimeoのライブキャプションの仕組みと活用法をご覧ください。

動画に自動キャプションを追加する

動画に字幕を追加するべき理由:3つの主なメリット

アクセシビリティの向上やリーチの最大化など、動画に字幕を追加することで視聴者との関わり方が大きく変わります。ここでは、その代表的なメリットを3つご紹介します。

1. アクセシビリティの向上

動画コンテンツは、誰にとってもアクセスしやすい設計であるべきです。字幕やクローズドキャプションを追加することで、聴覚に障害のある方でも、内容をしっかりと理解しながら視聴できます。さらに、非ネイティブスピーカーや学習障害のある方、または騒がしい(あるいは静かな)環境で視聴する人にとっても、理解の助けとなります。

動画のアクセシビリティを重視することには、インクルーシブな設計という観点だけでなく、実用的な理由もあります。多くの組織では、WCAG(Webコンテンツアクセシビリティ・ガイドライン)やADA(米国障害者法)などのアクセシビリティ基準を遵守する法的義務があるため、字幕の追加はその対応策としても重要です。

2. 無音視聴者へのリーチ拡大

たとえばカフェや通勤電車の中、あるいは職場で、音を出せない状況でも、ユーザーがSNSのフィードをスクロールしているときに、動画が目に留まることがあります。そのとき字幕があれば、音声を再生しなくても内容を追えるため、動画を最後まで見たり、シェアしたりしてもらえる可能性が高まります。

また、字幕を付けることで、視聴時間の延長や理解度の向上、内容の記憶定着にもつながります。特にInstagram、TikTok、Facebookなど、自動再生時に音声がミュートになっていることが多いプラットフォームでは、字幕がストーリーをしっかり伝える鍵となります。

3. 見つけやすさの向上

字幕は視聴者のためだけでなく、検索エンジンにも役立ちます。動画にキャプションを追加したり、文字起こしファイルをアップロードしたりすると、そのテキストが検索エンジンによってクロール・インデックス化されるようになります。

これにより、動画コンテンツにキーワードやトピック、ブランドに関する情報がメタデータとして含まれ、あらゆるプラットフォームでの発見性が向上します。ビジネスにとっては、より多くの人の目に触れるようになるだけでなく、より関心の高い視聴者からのアクセスも期待できます。字幕は単なるアクセシビリティ対応ではなく、戦略的に有効な施策です。

動画に字幕を追加する

動画に字幕を入れるステップ・バイ・ステップガイド

動画字幕の作成は、思っているよりも簡単です。ここではその手順をご紹介します。

ステップ1:動画を文字起こしする

まずは、動画内の音声をテキストに書き起こします。自分で聞き取って入力してもよいですし、文字起こしツールを使えば作業をスピードアップできます。Vimeoのようなプラットフォームでは、自動文字起こし機能も提供されており、精度を保ちながら作業時間を短縮できます。また、動画ファイルを圧縮して保存しやすくする機能もあります。

話者の名前や、「[音楽再生中]」「[笑い声]」のような重要な非言語情報も含めることで、視聴者は文脈を理解しやすくなります。自分で動画を撮影し、あとで文字起こし用の音声を追加する場合は、スムーズに話せるようにテレプロンプターを使うのもおすすめです。

動画の文字起こしをする

ステップ2:字幕と動画ファイルを同期させる

文字起こしが完了したら、テキストの各行を動画内で話される正確なタイミングに合わせていく、「タイムコーディング」を行います。この作業は、字幕編集ソフトを使って手動で行うこともできますし、同期処理を自動で行ってくれるビルトインエディタを使うこともできます。

ステップ3:字幕ファイルを書き出す/アップロードする

同期が完了したら、キャプションを .SRT、.VTT、.SBV などの字幕ファイル形式で書き出します。書き出したファイルは、Vimeo、YouTube、Googleドライブなど、多くの動画プラットフォームにそのままアップロード可能です。

ポストプロダクションで動画を編集している場合は、字幕を動画ファイルに直接焼き付ける(バーンイン)ことで、再生時に自動的に表示されるようにできます。この方法は「オープンキャプション」として知られ、常に表示され、視聴者が非表示にすることはできません。

ステップ4:正確さを確認・調整する

自動キャプションは大幅な時短になりますが、完璧ではありません。特に、複雑な名前、専門用語、話者が複数いる場合などは注意が必要です。字幕の内容、文法、句読点、文章の流れなどをしっかり確認してから公開しましょう。Vimeoでは、プロによるキャプションや字幕の作成を、動画設定画面から直接依頼することもできます。

整った字幕トラックは、ブランドの信頼性を高め、伝えたいメッセージを明確に届けてくれます。

動画をアップロードして字幕を追加する

CCを追加するのに適した4つのプラットフォーム

コンテンツの公開先や方法によって、クローズドキャプションを追加する方法はさまざまです。ツールが組み込まれているものから手動アップロードまで、それぞれに特徴があります。ここでは、Windows PC、Mac、モバイルデバイスのいずれにも対応した、便利な4つの選択肢をご紹介します。

1. Vimeo

Vimeoをはじめ、VeedCapCut などのプラットフォームには、自動キャプション機能が組み込まれており、動画に字幕を追加する作業を手軽かつスピーディーに行うことができます。Vimeoでは、動画をアップロードするだけで、音声認識技術を使ってクローズドキャプションを自動生成できます。その後は、キャプションの確認・編集・公開までを、数クリックで完了できます。さらに、VimeoはRevとの連携により、高精度な手動文字起こしサービスにも対応しています。

Vimeoが提供する主な機能には、複数言語での自動キャプション、簡単に編集できる文字起こしパネル、プロ品質の再生ツールなどがあります。追加のソフトウェアは不要です。

Vimeoの自動キャプションを使えば、字幕作成にかける時間を増やすことなく、コンテンツのアクセシビリティと検索性を高められます。また、Vimeoには字幕の追加と同時に動画のトリミングや編集をオンライン上で行えるツールも備わっています。

さらに、Vimeo AI の翻訳機能が動画の字幕や音声を即座に複数言語へ翻訳し、グローバルな視聴者の獲得をサポートします。

Vimeoの自動キャプションの詳細を見る

2. YouTube

YouTubeでも、アップロードした動画に対して自動生成されたキャプションが無料で提供されており、複数言語に対応しています。処理が完了すると、YouTube Studioからキャプションの確認と編集が可能になります。

ただし、YouTubeの自動キャプションは正確ではない場合があり、特に長い動画では編集画面の操作も少し煩雑です(Vimeoのようにテキストベースで編集できる機能はありません)。公開前には、エラーや聞き間違いがないか、キャプションを必ず見直すようにしましょう。

VimeoとYouTubeの比較はこちら

3. Googleドライブ

Googleドライブで動画を保存・共有する場合は、字幕ファイルを手動で追加する必要があります。まず、動画をGoogleドライブにアップロードし、.SRT形式などで字幕ファイルを作成します。VLCなどの外部プレーヤーを使うか、編集時に字幕を追加してからアップロードしてください。

Googleドライブは字幕ファイルの統合表示に対応しているわけではありませんが、字幕付き動画をホスト・共有する場所としては信頼性の高い選択肢です。

VimeoとGoogleドライブの連携について詳細を見る → 

4. InstagramとTikTok

InstagramやTikTokといったモバイル特化型のプラットフォームでは、アプリ内の自動キャプション機能を使って簡単に字幕を追加できます。スマートフォンで動画に字幕を入れるには、これらのツールが非常に便利です。

手順は以下の通りです。

  • Instagramリール:「キャプション」ステッカーを使用すると、動画編集画面で字幕が自動生成されます。
  • TikTok:投稿作成時、アクセシビリティ設定から「自動キャプション」機能をオンにします。

これらの方法は、iPhoneやAndroidユーザーにとって手軽で使いやすい反面、字幕の精度が必ずしも高いとは限りません。ブランド動画などでは、字幕の位置を手動で調整したり、編集時に字幕を追加した方が良いこともあるでしょう。

VimeoとTikTokの連携について詳細を見る → 

動画字幕に関するよくある質問

自動生成された字幕はどのくらい正確ですか?

音声認識やAI技術の進歩により、自動生成された字幕の精度は大きく向上しています。VimeoやYouTubeといったプラットフォームでは、高い精度で自動キャプション機能を提供しています。とはいえ完全ではなく、アクセントや周囲の雑音、専門用語などにより、誤認識が起こる可能性もあります。そのため、公開前に字幕を確認・編集するのが理想的です。

無料で動画に字幕を入れるにはどうすればいいですか?

コストを抑えて字幕を追加したい場合は、お使いのプラットフォームに備わっているツールを活用しましょう。この記事で紹介しているように、多くのプラットフォームでは字幕機能が用意されています。たとえばVimeoでは、手動字幕と自動生成字幕の両方に対応しており、どちらも使いやすく設計されています。ただし、自動字幕翻訳などの高度な機能を使いたい場合は、有料プランが必要になることがあります。

動画にクローズドキャプションを追加するには、いくらかかりますか?

方法によって異なりますが、簡単な目安は以下の通りです。

  • 手動で文字起こしする場合:無料ですが、時間がかかります。
  • 自動キャプション(Vimeo、YouTube):無料、またはプラットフォームのサブスクリプションに含まれている場合があります。
  • プロの字幕サービス:1分あたり1〜5ドル程度
  • 字幕作成ソフト:一度きりの購入費用や月額料金がかかる場合があります。

Vimeoの自動キャプション機能は、プラットフォーム上で字幕の編集や調整ができる柔軟性を備えた、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。

iPhoneやAndroidで動画に字幕を追加するにはどうすればいいですか?

iPhoneやAndroid端末で動画に字幕を追加するには、iMovie(iOS用)やVimeo(iOS・Android対応)、その他の動画編集アプリを使うのが一般的です。こうしたアプリでは、手動で字幕を入力したり、自動キャプション機能を使ったり、SRTなどの字幕ファイルをアップロードすることも可能です。一般的な手順としては、アプリに動画をインポートし、テキストレイヤーの追加や字幕ツールの選択を行い、音声に合わせてテキストを同期させます。最後に、字幕付きの状態で動画を書き出します(埋め込みか、別ファイルとして)。

Vimeoの自動キャプション機能で、動画をもっとアクセシブルに

動画にキャプションや字幕を追加することは、推奨されるだけでなく、アクセシビリティ・エンゲージメント・発見性を高める上で重要な戦略的取り組みです。コンテンツ制作者、マーケティング担当者、教育者、ビジネスリーダーなど、字幕やキャプションを追加することで、動画の効果をさらに高めることができます

幸い、Vimeoの自動キャプション機能を使えば、視聴者層の拡大も簡単です。たとえば、字幕を翻訳することで、世界中の視聴者にメッセージを届けられます。また、ライブ配信への自動クローズドキャプションにも対応しており、リアルタイムでのアクセシビリティ強化も可能です。動画を、より多くの人に届きやすく、検索されやすく、印象に残るものにしましょう。

Vimeoの自動キャプション機能を使ってみる