動画コンテンツには、言語や文化の壁を超えて幅広いオーディエンスに届く力があります。Vimeo AIを使えば、ブランドやクリエイターが動画を数十の言語に数分で自動翻訳できます。さらに、固有名詞や地域特有の表現に対応するために、カスタム語彙を文字起こしに追加したり、翻訳された字幕を人の手で編集して精度を高めることも可能です。それでは、VimeoのAI動画翻訳ツールを活用し、世界中の視聴者や社員とつながる方法を見ていきましょう。
世界に広がるビジネスの舞台。でも、コンテンツの準備は?
動画には、文化を超えて視聴者の心に響く独自の力があります。だからこそ、動画をローカライズ(特定の地域や言語・文化に合わせて最適化)することは、そのリーチとインパクトを最大化するために欠かせません。音声トラックや字幕を、ターゲット地域で広く使われている言語に翻訳する動画翻訳は、ローカライズを実現するもっとも効果的な方法です。
英語は世界で最も広く使われている言語であり、15億人以上が話しているとされています。ただし、そのうちネイティブスピーカーは25%に過ぎません。世界には7,000以上の言語が存在しており、言語の壁はいまなお根強く残っています。こうした障壁は、企業が新たな市場へ進出する妨げとなったり、国際的な従業員に対して効果的に情報を届けるうえで障害になることがあります。自社の動画マーケティング戦略に沿って、動画コンテンツをターゲット地域の言語に翻訳することで、視聴数や収益の拡大につながる可能性があります。社内コミュニケーションにおいても、動画翻訳を活用することで、言語に関係なくすべての社員が情報を理解し、組織の一員として安心できる環境づくりをすることができます。
もちろん、翻訳サービスやフリーランスの翻訳者に依頼すれば、動画の文字起こしをさまざまな言語に翻訳・読み上げしてもらうことは可能です。しかし、そのためには適切な翻訳者を探し、納品を待つ必要があり、コストも時間もかかります。
翻訳の正確性、表現の一貫性、納期の厳守といった要件は、マーケティングチームにとって大きな負担となることがあります。そこで今、多くのブランドがAIの力を活用し、手間とコストのかかる動画翻訳の作業を自動化し始めています。ここからは、Vimeo AIを使って、企業が言語の壁を乗り越え、世界中の顧客や社員にリーチする方法を見ていきましょう。
VimeoのAI動画翻訳ツールで、動画を数分でローカライズする方法
Vimeoの翻訳ツールを使って、AI吹き替えや翻訳字幕を活用し、動画をローカライズする手順を簡単にご紹介します。以下のステップに沿って、動画をアップロードし、翻訳設定を整えるだけで、世界中の視聴者にスムーズに届けることができます。
1. 動画をアップロード
まずは、Vimeoの動画プラットフォームに動画をアップロードしましょう。もしくは、Vimeo上で新しく動画を作成し、かんたん操作の動画編集ツールで内容を整えてから、翻訳に進むこともできます。
2. 動画設定ページで「Vimeo AI」ボタンを探す
動画をアップロードしたら、動画の設定ページを開きましょう(ライブラリ内の任意の動画を選んで設定ページを表示できます)。ページ右下にある「Vimeo AI」のボタンをクリックし、「動画を翻訳」を選択します。
3. 翻訳先の言語を選択
「言語を選択」ドロップダウンメニューから、「字幕のみ」または「音声+字幕」のいずれかを選択し、翻訳したい言語にチェックを入れます。その後、動画内に登場する話者の人数を選択するか、「自動選択」を選んで、AIに話者数を自動判別させましょう。詳しい手順については、ヘルプセンターをご覧ください。
効果的な動画ローカライズのコツ
Vimeo AIを使えば、動画コンテンツの翻訳をシンプルかつスピーディー、そして低コストで実現できます。グローバル市場をターゲットにして収益機会を広げたり、社員の理解度やエンゲージメントを高めたりと、活用方法はさまざまです。ここでは、各地域の言語や文化、背景に合わせて動画を最適化するための、実践的なローカライズのヒントをご紹介します。
- ターゲット地域で製品が利用可能かどうかを確認する:視聴者がアクセスできない地域に向けて製品を宣伝しても意味がありません。ローカライズに取り組む前に、対象地域でその製品やサービスが実際に利用可能であることを必ず確認しましょう。
- 地域ごとのニーズを調査する:ある地域で製品を提供できるからといって、その地域に需要があるとは限りません。また、ある地域で成功したからといって、他の地域でも同じように成功するとは限らないのが現実です。ローカライズに取り組む際は、各地域の市場調査を行い、ターゲットとなるオーディエンスのニーズや好みを把握しておくことが重要です。
- ローカライズした動画を、適切なチャンネルで発信する:オーディエンスにリーチするには、その人たちが普段使っている場所で出会うのが一番です。ターゲット地域で有効なチャンネルを特定し、動画を共有できるようアクティブに活用しましょう。現地のSNS、Webサイト、動画配信サービスなど、その地域に合わせた媒体選びが効果的です。
- 言語と文化のニュアンスに配慮する:VimeoのAI機能は、最近のアップデートで字幕翻訳に対応しました。翻訳作業はまずVimeoのツールで自動化し、その後、同僚や知人に訳文をチェックしてもらうことで、より自然な仕上がりになります。また、単に動画を翻訳するだけでなく、スクリプトや映像をその地域の文化や価値観に合わせて調整することも、成功のカギを握ります。グラフィックや記号、シーンなどが地域によって異なる意味を持つ場合は、差し替えも検討しましょう。ジョークやスラング、慣用句などが誤解される可能性もあるため、そうした点にも配慮して動画翻訳を行うことが大切です。
- 現地の検索エンジンに最適化する:ターゲット地域に関連するキーワードを調査し、それに基づいて動画のタイトル、説明文、タグをローカライズしましょう。こうした工夫により、検索結果での表示回数や視聴数の向上が期待できます。
- ブランドの一貫性を保つ:動画をローカライズする際は、視聴者に合わせてコンテンツを調整する必要がありますが、その過程でもブランドの一貫性を維持することが重要です。翻訳や調整を行っても、動画全体のトーンやメッセージが自社のブランド価値をしっかり反映しているかどうか、常に意識しましょう。
Vimeoの動画翻訳ツールで、グローバルマーケティング戦略をさらに強化
AIを活用した動画翻訳は、言語の壁を取り除き、世界中の視聴者や社員が自分の母語でコンテンツにアクセスできるようにするための鍵です。Vimeoの使いやすいAI動画翻訳ツールを使えば、音声トラックを29言語に、字幕を36言語に翻訳できます。スペイン語、フランス語、中国語、日本語など、世界で広く話されている言語にも対応しており、グローバルな展開を強力にサポートします。
グローバル市場への参入を目指している方も、国際的なチームの研修を行いたい方も、あるいはコンテンツのアクセシビリティを高めたい方も、Vimeoの高機能なAI動画翻訳ツールを活用すれば、時間とコストを大幅に削減できます。新たに搭載されたAI機能では、50以上の入力言語を自動検出し、ボイスクローン技術によって話者本人の声に近い自然な吹き替えも可能です。よりリアルで信頼性の高い動画翻訳が、これまでになく簡単に実現できるようになりました。
Vimeoのカスタマイズ可能な動画プレーヤーは、複数の音声トラックに対応しており、視聴者が自分の希望する言語で動画を再生できるようになっています。VimeoのAI動画翻訳ツールは、音声トラックだけでなく字幕も翻訳するため、ミュート状態で視聴する方や、聴覚に障がいのある方にとっても、言語の壁を感じさせない動画体験を実現できます。
Vimeoの直感的で使いやすいインターフェースなら、動画コンテンツの更新に合わせて翻訳内容も簡単に管理・編集できます。すべてVimeoのダッシュボード上で完結するため、複数のツールやタブを切り替えたり、外部ベンダーを追加で手配したり、複雑な翻訳フローを管理する必要はありません。
グローバル展開の準備はできていますか?ブランドの認知を世界中に広げる次のステップとして、Vimeoの動画翻訳機能をぜひご活用ください。※Vimeo AIの動画翻訳機能は、一部地域ではご利用いただけません。また、使用には上限があります。詳細はヘルプセンターをご覧ください。
翻訳機能に加えて、Vimeoの動画編集ツールを使えば、クリップのトリミング、ファイルの結合、動画圧縮、クロップ、GIFの作成などの作業も、すべて一か所で行うことができます。