
社員の85%は、熱意を持って仕事をしておらず、積極的に業務に取り組んでいないといわれています。
そんな状況を打開する鍵は、動画によるコミュニケーションです。
実際に、動画活用が進んでいる企業は、社員エンゲージメントが高いと報告する割合が75%も高く、働く人々も「職場が協力的である」と評価する傾向が2倍にのぼります。
では、複雑な動画編集ツールを習得することなく、動画を使って非同期型の社員コラボレーションを実現するにはどうすればいいのでしょうか?
ここでは、チームのエンゲージメントを高めるための動画活用法を9つ紹介し、それらの動画をシンプルな画面録画ツールで作成する方法をお伝えします。
その前に、画面録画ツールとは何かをご紹介しましょう。
画面録画ツールとは、デスクトップやモバイル画面に表示されるものを記録できるツールです。特定のウィンドウのみを録画するか、画面全体を録画するか、さらに自分自身や音声も含めて録画するかを選べます。
長文を書いたり、編集したりする手間なく、自分の考えをチームや顧客と素早く共有できる便利なツールです。
また、スクリーンショットをきっちり撮影してマークを入れる必要もありません。画面録画で操作を見せながら、音声で説明するだけで、視聴者に順を追って内容を伝えることができます。
画面録画で社内コミュニケーションを改善する9つの方法
画面録画された動画には、声のトーンや表情、その他の非言語的な情報が含まれることで、コミュニケーションに信頼感が加わります。その結果、社員のエンゲージメントが高まり、テキストだけでは生じやすい誤解も軽減されます。
このような動画は、パフォーマンスレポート、プレゼン資料、トレーニングコンテンツの共有など、社内コミュニケーションのさまざまな場面で活用できます。
1. 経営陣からのメッセージ
エンゲージメントの低い社員のうち77%が、経営陣から業務の最新情報や意思決定の背景に関する説明を定期的に受け取ることで、自身のエンゲージメントが高まると回答しています。
とはいえ、経営陣の情報共有は四半期ごとの全社会議や、長文メール、公式発表などに限られることが少なくありません。こうしたスクリプト通りの形式では、社員の信頼やエンゲージメントを得ることは困難です。
画面録画を使って作成したビデオメッセージは、経営層と社員をつなぐ架け橋となります。すばやく簡単に録画できるこうした動画は、人間味があり台本通りではないため、経営陣が社員からの信頼を早く得て、エンゲージメントの高い組織を作る上で非常に効果的です。
VimeoのCEOであるAnjali Sudは、こう述べています。
「職場でのコミュニケーションを動画を優先して視覚的に行うことは、強力な解決策となります。書面や編集されたコミュニケーションでの偽装や保護が取り除かれてしまうからです。」
2. 新入社員へのウェルカムメッセージ
新入社員の約半数が、オンボーディング体験に満足できず、孤立感を覚え、早い段階から退職を考えています。
会社のミッションやカルチャーを紹介するだけの退屈な資料では、新入社員のエンゲージメントは高まりません。
ここでも役立つのが、画面録画によるウェルカム動画です。何度もZoom会議のために時間を割く必要なく、新入社員を迎える喜びを自分の言葉で伝えられます。動画だからこそ自分の思いが自然に伝わり、以下のような効果を生み出すことができます。
- 新入社員が歓迎されていると実感
- 入社初日からチーム全体との良好な関係を醸成
Vimeo Recordなどの画面録画ツールを使えば、どこ出身なのか、趣味、仕事やコミュニケーションのスタイルなどを気軽に紹介できます。
例えば、Vimeoのシニア・デマンド・ジェネレーション・スペシャリストであるMaddie Diazは、マーケティングチームに向けて自己紹介のウェルカム動画を作成しました。
3. 新入社員のオンボーディング
ウェルカム動画と同様に、画面録画で作成したビデオメッセージは、リモート環境でのオンボーディング体験により人間味を与えます。また、一度作成すればすべての新入社員に共有できるため、スケーラブルでチームマネージャーの時間節約にもつながります。
企業文化や価値観、業務プロセスなどをより効果的に伝えるには、画面録画した動画をインタラクティブ動画に拡張するのがおすすめです。
インタラクティブ要素として、ホットスポット・オーバーレイ・分岐コンテンツなどを取り入れることで、視聴者の参加度が高まり、より魅力的なオンボーディング体験が実現します。たとえば、クリック可能なホットスポットを使って、研修の様子を紹介したブログなど外部コンテンツへ誘導することも可能です。
活用のコツ: 新入社員のトレーニングには、インタラクティブ動画クイズを取り入れてみましょう!
こちらは、クイズの回答に応じてポイントを与えるEMSのインタラクティブトレーニング動画の一例です。
4. 製品理解
マーケティングや営業チームが製品をうまく売るには、まずその魅力や強みをしっかり理解していることが大切です。
製品機能紹介用の動画シリーズを画面録画で作成することで、デモ動画だけでは伝えきれない魅力を、より効果的に説明できます。
やり方は、画面上の操作手順を録画するだけです。Vimeo Recordの2時間の無料画面録画ツールを使用すれば、各機能の利点を一気に紹介できます。その後、VimeoのCreate Editorやテキストベース編集ツールを使って、動画を短く分割・編集しましょう。
録画が終わったら、Netflixのような動画ライブラリでフォルダーやサブフォルダーに整理することで、以下のメリットが得られます。
- 製品理解を深めるコンテンツを拡充
- コンテンツのアクセスしやすさを向上

5. プロセス伝達と業務インストラクション
「次は何をすればいいですか?」って、よく聞かれませんか?これは、社員がワークフローをきちんと把握できていないサインです。
実際、リモート勤務やハイブリッド勤務の社員のうち、明確に業務内容を理解していると答えたのはわずか4割にとどまっています。
画面録画で作成した動画マニュアルは、業務内容を明確に伝える上で非常に有効です。マーケティング、営業、カスタマーサポート、プロダクトチームなど、各部門で以下のようなカテゴリーに沿って動画を作成してみましょう。
- プロセス:特定のツールの使い方、給与申請の方法、社内データベースの操作手順など。
- ワークフロー:作業の順番(何を最初に、次に行うか)、それぞれの担当者、次に引き継ぐ相手などの明確化。
- チームコミュニケーション:会議を開くべきタイミングと、画面録画の動画を共有すべきタイミングの使い分け(動画の作り方も含む)。
トラブルシューティング動画を活用すれば、よくある質問への対応や、簡単な技術的トラブルの解決もサポートできます。
さらに便利なのは、こうした画面録画の動画マニュアルが、外部委託先との業務連携にも役立つ点です。たとえばShopifyでは、支払い手続きの手順動画を活用することで、マネージャーとフリーランスの間のやりとりを最小限に抑えています。
6. 必要なときに届けるトレーニング
TalentLMSの調査によると、社員の半数が、研修内容が自分の業務と合っていないため不満を感じていると回答しています。関連性の低い内容では、社員の50〜80%が研修内容を2日以内に忘れてしまうという結果も出ています。
その解決策とは?
必要なときにすぐ視聴できる短尺のオンデマンドトレーニング動画です。こうした動画はパーソナライズ可能で拡張性も高く、社員が必要なタイミングでアクセスできるよう設計されています。
すぐに実践に活かせる内容だからこそ、ありがちな「役には立つかもしれないけど今は不要」なトレーニングより記憶に定着しやすいのです。
Vimeo Recordを使えば、パーソナライズされた研修動画をすばやく作成でき、テキストベースの編集機能で不要な部分を簡単にカットできます。作成したすべてのトレーニング動画は、ひとつの動画ライブラリで一括管理することも可能です。グローバルなコーヒーブランドで社内研修にVimeoを活用している、メディアコンテンツマネージャーのEric Pokorny氏は次のように述べています。
「Vimeoのようなプラットフォームがあると、動画を『信頼できる唯一の情報源』として管理しながら、リンクや埋め込みコードで簡単に展開できます。しかも内容を差し替えても、リンクや埋め込みコードをそのまま使い続けられます。ここ数年間に、何度もこの機能に助けられました。」
さらに、詳細な動画分析機能により、コンテンツに対するエンゲージメントを簡単に可視化でき、研修プログラムの効果測定にも役立ちます。
7. セールスイネーブルメントトレーニング
新規開拓やコールドコール、商談成立に追われる営業担当者にとって、営業研修のメールは受信箱で埋もれがちです。さらに、スケジュールの合間に詰め込まれた一律の研修では、学んだ内容も定着しづらいでしょう。
その代わりに、動画形式での1対1のセールストレーニングを導入すれば、習得率を高め、チーム全体のパフォーマンス向上にもつながります。以下のような内容を盛り込んだセールスイネーブルメント動画を作成できます。
- マーケティングインテリジェンス:市場分析、ブランドメッセージの最新情報、リードに関する速報などを、短尺の動画レッスンで共有。
- 理想的な顧客像の理解:営業チームに配布される簡易的なバイヤーペルソナ資料(PDF)だけで終わらせず、理想的な顧客が共感するポイントや、購買プロセスで直面する課題まで掘り下げて動画で説明することで、理解を深めます。
- 営業用プレイブックやフレームワークの共有:作成したプレイブックを画面録画で共有し、フィードバックを集めましょう。完成後は、導入しやすいよう手順を短い動画にまとめて配信します。
8. プロジェクト管理
「新しいプロジェクト?会議が増えてワクワクするね」なんてこと、あまり言いませんよね。
それでも、プロジェクト会議は、社員が参加する最もよくあるタイプの会議です。
こうした会議を、プロジェクトの目的(why)、内容(what)、進め方(how)を解説する動画に置き換えることで、関係者全員の時間を大幅に節約できます。たとえば、次のように考えてみましょう。
- プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの目標や詳細、フィードバックを自分のタイミングで共有可能。
- チームメンバーは、動画を自分のペースで確認でき、退屈な会議に費やす必要がありません。
- 各メンバーは、進捗状況を伝える短い動画を自分のブラウザから録画して共有することもできます。
さらに便利なのは、タイムコード付きの動画コメント機能です。非同期型のチームコラボレーションをスムーズにし、レビュー画面では全コメントが1ページにまとまるため、動画全体を再生せずとも必要なフィードバックをすぐに確認できます。
プロからのヒント: 動画ライブラリ内では、プロジェクトの目的や成果を共有する動画をキャンペーン名ごとに整理すると便利です。こうすることで、各プロジェクトの「なぜそれをやるのか」と「どんな成果が出たのか」が簡単に振り返られるようになります。
9. チームの進捗共有とレポート管理
チャットやメールのスレッドに埋もれて、チームの進捗共有がメンバーの目に届かないことはよくあります。
一方、ビデオメッセージでのアップデートは見落とされにくく、チーム名・プロジェクト名・トピック別に動画ライブラリで整理すれば、簡単に検索できます。さらに、画面を共有してパフォーマンスレポートを録画するという使い方もできます。
チームメンバーや関係者など、視聴者の種類に合わせて閲覧・コメント・フォルダ管理の権限を柔軟に設定できます。必要に応じて公開コメントを無効化することも可能です。

社内コミュニケーション動画の画面を録画する方法
テキストだけのメッセージよりも、ビデオメッセージなら誠実さがより伝わります。
画面録画によって作成したビデオメッセージは、リーダーと社員との間のコミュニケーションギャップを埋めるのにも効果的です。社内向け動画を手軽に作成できるツールをお探しなら、無料のVimeo Recorderがおすすめです。ブラウザで録画機能を有効にするだけで、すぐに録画を始められます。
ビデオメッセージを録画しましょう
Vimeoでは、画面を録画する方法にとどまらず、コンテンツの作成、編集、ホスティング、分析など、さまざまな機能を提供しています。さらに音楽の追加、サイズ変更などの機能を駆使すれば、メッセージ動画をさらに効果的に演出できます。