課題
バーミキュラは1936年の創業以来、鋳鉄工場を家族経営してきましたが、事業の活性化と日本国外への進出という課題に直面していました。職人の技術と品質へのこだわりで高い評価を得ていたものの、ブランドストーリーを語り、調理器具の価値を海外の新規市場に効果的に伝える方法を必要としていました。
兄弟でバーミキュラを率いる土方邦裕氏と智晴氏は、製品の背景にある歴史や専門性を真に表現するためには、ブランドストーリーテリングをマーケティングとコミュニケーションのコア戦略のひとつにする必要があることを理解していました。
「最大の課題は言語の壁でした。2010年にバーミキュラブランドを立ち上げて以来、日本では確固たるブランドプレゼンスを確立してきましたが、日本国外には全く伝わっていませんでした」とバーミキュラの米国オフィス責任者、Mark Hayashi氏は語ります。「文字通り、バーミキュラブランドをゼロから構築しなければならなかったのです。これは容易なことではなく、発売に先駆けて徹底した準備が必要となりました。」