今日、動画は私たちの社会生活だけでなく、職場においてもコミュニケーションの方法として広まり、欠かせないものとなりました。動画はテキストに比べ10倍も記憶しやすく、より人間的でパーソナライズされた社内コミュニケーションを可能にします。動画を活用すれば、社員の親密度を向上させ、共同作業もより簡単に、楽しくできるようになります。

今では遠隔地にいる同僚や、国際的に散らばったチームとともに働くことも珍しくなくなりましたが、現在利用されている動画ツールは、そうした職場環境の課題に十分対応できているとは言えません。無数に存在するビデオ会議プラットフォームや画面録画ツールは接続性に難があり、世界中に動画コンテンツが溢れているにもかかわらず、その可能性を活かしきれていないのです。

動画コンテンツが複数のツールをまたいで分散していることにより、社員は必要な情報になかなかアクセスできず、リーダーたちは自社コンテンツの管理や見える化に苦心しています。それが社員のエンゲージメントやコラボレーション、生産性の低下につながり、ひいては業績に悪影響を及ぼしているのが現状です。

Vimeoはシンプルかつ直感的なシステムの中で、コンテンツの安全性とコンプライアンスを確保しながら、情報をよりアクセスしやすいものに変え、エンゲージメントを向上させ、こうした課題に対するソリューションを提供します。

「動画は、コミュニケーション手段としても、ナレッジの保存・共有手段としても非常に有用です。企業には、社員の日常業務をサポートし、集合的なナレッジを活用できる、安全で一元化された動画ハブが必要です。そのような大規模なハブはAI搭載の動画ツールでのみ可能となります。」
Marci Maddox氏リサーチ部門バイスプレジデント

このガイドでは、動画を積極的に活用する職場環境に向けた新しいアプローチをご紹介します。日々の仕事で直面する共同作業、生産性、エンゲージメントの一般的な障害を指摘した上で、安全性の高い、一元化されたAI搭載の動画ハブを使い、そのような課題を解決する方法をご案内します。 このガイドを読めば、どんな組織や社員でも、動画をより効果的に活用し、その可能性を最大限に引き出すための方法を習得できます。

1. 会社のナレッジを安全かつ埋め込み可能なハブで一元化

たとえば、こんなシナリオを想像してみてください。ある日、一日中会議に追われる中、社員から質問を受けたとします。あなたは、その質問の答えが、先日参加した会議の録画の中にあることに気づきました。

企業のナレッジが動画アーカイブの中に存在していても、それにアクセスできなかったり、情報が散在していると、作業効率が落ち、生産性が低下するだけでなく、最終的には企業の業績に悪影響を及ぼします。

社員が必要としているのは、求めている情報が一か所にまとめられたハブです。新製品のデモ、トレーニング用の資料、役員とのコミュニケーション、マーケティング動画、顧客のストーリー、会議の録画など、探しているのがどんな種類のコンテンツであっても、一元化された、安全性の高い動画ハブを利用すれば、検索からタスク完了までのプロセスを大幅に短縮することができます。


「動画は、Zuoraの事業運営の核となるものです。社員のエンゲージメントを高め、チームをまたいでコラボレーションを行い、顧客とつながる方法です。Vimeoでは便利で多彩な機能が一つのプラットフォームに統合されているため、全社員が簡単にアセットライブラリーや編集ツールを利用できます。おかげで弊社の動画対応は万全です。」
Tien Tzuo氏CEO

情報が一元化された検索しやすい動画ハブを構築するための3つのステップ

ナレッジは企業の最も価値あるアセットです。それが複数のツール上に散在していては、検索や共有に手間がかかり、社員の生産性は低下するばかり。Vimeoなら、すべてのコンテンツを、管理性、透明性、コンプライアンスの確保が可能な「信頼できる唯一の情報源」にまとめ、必要な情報に簡単にアクセスできるようにすることができます。

ここでは検索可能な動画ハブに動画コンテンツを一元化する3つの簡単なステップをご紹介します。

動画制作者による動画ライブラリを整理するためのガイド

VimeoのデジタルプロダクションマネージャーであるPatrick Robinsonが、膨大な動画ライブラリをクリエイティブチームのために整理するとっておきの方法をご紹介。

動画ライブラリについての詳細はこちら

2. Vimeo AIで社員の生産性とエンゲージメントを向上

もう一つの差し迫った課題は、AIが職場環境を変えてしまうことに対する恐怖感です。まだ多くの課題が残るものの、多くの業界がAIを利用し、ワークフローの効率化、コンテンツの効果の最大化に取り組んでいます。 

AIは未来の働き方に急激な変化をもたらしていますが、その中でも特に生産性や価値が高まる分野は組織全体でのナレッジの共有です。

Vimeoは仕事における動画の可能性を押し広げるために事業を続けてきました。AIは単体でも非常に役立つツールですが、それをエンドツーエンドのより広範な機能に応用し、データ分析や既存コンテンツの再利用に活用すれば、ビジネスはさらに大きな利益を得ることができます。


AIと動画を組み合わせて仕事に活かす3つの方法

動画コンテンツを仕事で利用することが増えれば増えるほど、それにかかる人的コストも大きくなります。録画の編集や要約、何時間にも及ぶコンテンツの中から必要な情報を探し当てるには時間がかかり、動画のポテンシャルを最大限に引き出すのは簡単なことではありません。

そこで、Vimeo CentralのAI搭載機能を使ってワークフローを高速化し、コンテンツのパフォーマンスを向上する3つの方法をご紹介します。

1. 動画を瞬時に要約

一ヶ所に動画コンテンツをまとめれば、あとはVimeoの新しいAI機能が組織全体の生産性を改善してくれます。

全社会議またはトレーニングセッションに参加できなかった、もう一度録画を見て要点をおさらいしたい、そんな時はVimeoのハイライトリールやテキストの概要の自動生成機能を活用しましょう。AIが長いコンテンツを自動的に短いセグメントに分けてくれるので、動画全体をチェックしなくても、必要なトピックをすばやく参照できます。

「Vimeo AIによる動画の概要生成は、弊社の動画チームのワークフローにシームレスに組み込むことができ、時間の節約、コンテンツの品質向上に役立っています。あれば便利というだけでなく、弊社のワークフローに欠かせないものになっています。」
Rob Gilchrist氏動画プロダクション&ストラテジーディレクター

2. 動画の概要を自動生成してワークフローを高速化

AIの力を借りれば、時間や手間がかかっていた複雑な作業をあっという間にこなせます。タイトルやタグ、チャプターを自動生成し、コンテンツをより利用しやすく、検索しやすくしましょう。自動生成された内容は、後で編集することも可能です。

3. 動画に質問機能を追加して社員のエンゲージメントを高める

動画の視聴は従来、受動的な体験でしかありませんでした。Vimeoでは、動画に直接オープンエンドの質問をしたり、事前に生成されたQ&Aを選択したりして、その答えが含まれている場面を再生することができます。このように動画を双方向的なコミュニケーションツールにすることで、社員は必要としている情報にすぐにアクセスすることができます。

この機能は、動画の視聴者である社員だけでなく、編集者にもメリットをもたらします。重要なトピックについて自動生成されたQ&Aをフォローアップのメールで共有すれば、Q&Aを自分で作成する手間を省くことができます。そして視聴者は、自分の質問に答えている場面を視聴すれば、即座に回答を得ることができます。

Vimeo AIについての詳細はこちら

マーケターが伝える、AIを使った情報の活用法

VimeoのAIツールなら、必要な情報をもっと簡単に手に入れられるようになります。Vimeoの統合型マーケティング担当シニアディレクターであるHilary Kayが、AIを活用して莫大な時間を節約し、チームの作業を高速化した方法をご紹介します。

3. 非同期型コラボレーションで作業能率を向上

会議中に「これは録画で済んだはず」と思ったことはありませんか?

会議を重ねたからといって、必ずしも生産性が上がるわけではありません。実際に、ハーバード・ビジネス・レビューによれば、全会議の70%は社員のタスク完了を妨げ、仕事の効率や満足度に悪影響を及ぼしているとする最新の研究結果が報告されています。

部門を横断したコラボレーションや意思決定において、会議が非常に重要であることは疑いのない事実ですが、あまりに回数が多いと、生産性の低下や社員の「燃え尽き」につながってしまいます。会議による消耗を避けるためには、非同期型のコラボレーションやコミュニケーションに目を向ける必要があるでしょう。

まずは、対面で会議しなければならない場合と、非同期型の会議で時間を節約しても構わない場合を見極めましょう。

ライブ会議が必要な場合

  • 複雑な意思決定、緊急の事案

  • ブレインストーミングセッション

  • 関係を深めたり、不和を解消したりする時

非同期にすべき場合

  • 進捗状況の共有やフォローアップ

  • 異なるタイムゾーン間でのコミュニケーション

  • ジャストインタイムトレーニング

非同期型の会議が適していると思われる場合、部門を横断してチームメンバーとコラボレーションするには、どのようにツールを活用していけばいいでしょうか。

1. ブラウザの拡張ツールを使い、自分自身または画面を録画してメッセージを録りましょう。すでに台本がある場合は、話す速度に合わせて自動的に文章をスクロールしてくれるVimeoのスマートテレプロンプターを利用します。FigmaやAsanaといったツールを利用している場合は、プラットフォーム内で直接メッセージを録画することで、より効率的に作業を進めることができます。

2. 録画した動画は、プロフェッショナルで洗練された仕上がりになるよう、共有する前に細かい部分を修正しましょう。Vimeoのテキストベースのエディターを使えば、必要のない間や言い間違い部分を削除したり、不要なセクションを丸ごとトリミングすることができます。さらにAIが自動生成したテキストの概要やチャプターを(手動またはAI搭載動画ツールで)追加し重要な部分で視聴者の注意を引くインタラクティブなホットスポットを加えることで、動画のエンゲージメントを高めることもできます。

3. 動画が完成したら、全体またはチャプターを指定して共有します。@メンションやコメントなどを駆使してコラボレーションを進めましょう。共有ライブラリにアップロードされた動画に新しいコメントがついたら、Slackやメールに通知が届くように設定することも可能です。

Vimeoのスクリーンレコーダーの使い方はこちら

動画コラボレーション機能についてはこちら →

マーケターが動画を使って部門横断型チームをまとめる方法

Vimeoの統合マーケティング担当シニアディレクターであるHilary Kayが、さまざまな工程が必要なプロダクトローンチやマーケティングキャンペーンを、部門横断型チームが足並みをそろえて進めるための動画を活用したベストプラクティスをご紹介します。

4. 企業イベントを魅力的で記憶に残るものに

最近、全社会議やトレーニングセッションへの不満を耳にすることが増えました。

一対多の配信形式や、パワーポイントを使ったありきたりなプレゼンテーションは、社員の集中力を削いでしまい、せっかく話した内容もスマホをいじるのに忙しくて聞いてもらえないということになりかねません。最悪のケースでは、そもそも会議に参加してもらえないこともあります。

社員のエンゲージメントの低下が事業にもたらす悪影響を見てみましょう。Gallupの調査によると、エンゲージメントが継続的に低い社員が生産性にもたらす損失は8.8兆ドルに上り、エンゲージメントの高い労働力が全体のたった23%に過ぎません。これは非常に大きな問題です。

理想的な全社会議は、企業文化と全体の目標を伝え、何を優先すべきかをチームと共有し、それぞれの功績を評価する場を設け、リーダーたちの意思決定に確信を与えるものです。

全社会議の抜本的改革は、社員の要求を把握するところから始まります。ライブ配信とオンデマンド、どちらが情報を得る上で望ましい形態なのか、どのようなスタイルのコミュニケーションに共感を覚えるのか、といった質問を社員に投げかけてみましょう。最も大切なのは、よりインタラクティブで、積極的な視聴体験を提供する上で必要なツールや技術とは何かを考えることです。

Vimeoの現状

Vimeoのコミュニケーションリードを担当するDom Scottは、Vimeoでの全社会議シリーズ「Vimeoの現状」の縁の下の力持ちです。

社内配信は制作チームが管理していますが、Domはイベント後、全社員が利用できるようにオンデマンド録画を編集、アップロードしています。彼女の経験に裏づけられたポストプロダクションプロセスのヒントを以下にご紹介します。

社内イベントで社員の心をつかむには

質の高い全社会議を開催し、社員エンゲージメントを高めるには、ライブイベントだけでなく、プリプロダクションとポストプロダクションを含む全体のプロセスに気を配る必要があります。世界中の視聴者の心をつかみ、ワークフローを効率化するために、組織のプロセス全体を見直し、改善すべき点を洗い出しましょう。

プリプロダクション

全社会議をライブ配信で行うなら、まずは社内コミュニケーションチームがじっくり時間と労力をかけて、アジェンダ、動画、画像、スピーカー、スライドデッキなどの発表資料をまとめましょう。制作プロセス全体で、最も時間とリソースを必要とする部分です。

  • セグメントの事前録画:人前で話すと緊張してしまったり、何らかの理由で全社会議をライブ配信できないことがあるかもしれません。そんな場合に備えて、セグメントを事前録画、編集し、ライブ配信中に「疑似ライブ」機能を使って再生しましょう。
  • Q&Aを用意:動画メッセージを使い、社員にあらかじめ主な疑問点を聞いておきましょう。また、VimeoのAIツールを使って自由な質問を受け付けることも可能です。

イベント中

  • エンゲージメントを高める視聴体験:Venuesは、パーソナライズされたGIFやカスタマイズ可能なアジェンダ、サードパーティ製ツールに接続したウィジェット、挙手機能などを追加して社員同士の密な交流を可能にし、ダイナミックでインタラクティブな視聴体験を提供します。
  • ブレイクアウトルームに社員を割り振る:チームや地域などの登録時の情報をもとに、事前に分類した小会議室に社員を割り振ることで、共有する情報の定着度を向上できます。
  • プロレベルのイベントを簡単に:Vimeoのブラウザベースのプロダクションスタジオを使えばホスティングも安心。上級ユーザーは、RTMPを使って配信することも可能です。eCDNやフェイルセーフストリーミング、バックアップストリームといった企業レベルのライブプロダクションサービスを活用しましょう。
  • イントロ、アウトロカードを追加:ブランディングされたイントロまたはアウトロカード、インタースティシャルや音楽などをコンテンツの合間に挟むことで、より多彩でダイナミックな視聴体験を演出することができます。また、イベントの進行にメリハリをつけることで、よりプロフェッショナルな仕上がりとなり、洗練された印象を与えることが可能です。

ポストプロダクション

全社会議の真価は、ライブ配信中でなく、配信後にどのような結果を生み出すかによって決まります。コンテンツをしっかり定着させるためには、分かりやすく、アクセスが簡単なオンデマンド録画を用意し、さらに視聴者が欲しい答えをすぐに見つけ出し、コアとなるメッセージを反芻して消化できるよう、特定の部分を直接再生できるようにすることが望ましいです。

  • コンテンツの要約:重要なセクションだけを残して録画をトリミング、またはテキストベースのエディターを用いて余分な部分をカットしましょう。
  • AIを使ってコンテンツを再利用:手間のかかる作業はAIにお任せ。タイトルやチャプター、ハイライトリールやテキストの概要などを自動生成し、社員が探している情報をすぐに見つけ、既存のコンテンツをさらに広く活用できるようにしましょう。
  • アクセスを簡単に:トランスクリプトやクローズドキャプション、複数言語のオーディオトラックを追加し、世界中のチームメンバーがより簡単に必要な情報を見つけられるようにしましょう。

5. 社員のエンゲージメントを測定し、ROIを向上させる

社員と必要なコミュニケーションをとるために、毎週リーダーたちは3–10時間を費やしていると言われていますが、せっかく時間をかけても、相手がしっかり内容を理解してくれなければ意味がありません。非効率的なコミュニケーションにより米国の組織が被っている時間および生産性の損失は年間で2兆ドル に達します。

ただコンテンツを提供するだけでなく、それが社員にどう受け止められているかまでを意識することが重要です。

動画分析をビジネスに活用する3つの方法

  • Vimeoの包括的な分析ダッシュボードで社員エンゲージメントを把握し、社内コミュニケーションの効果を測定しましょう。
  • チームや視聴者レベルの分析データを参照することで、管理者やオーナーは誰がどのぐらいの時間動画を視聴したかや、トレーニングを完了していないかを確認することができます。
  • またVimeoの新しい分析APIを活用すれば、TableauやLooker、PowerBIなどの普段使っているデータ分析ツールと連携し、社員のエンゲージメントの全体像を生成することもできます。

プロダクトマネージャーによる動画エンゲージメントの追跡方法

VimeoのシニアプロダクトマネージャーであるKathy Liが、動画の視聴者を確認したり、視聴統計のチームレポートを取得したりする方法について紹介します。

動画分析についての詳細はこちら

動画を使う働き方を再考

今日の職場環境における課題は、一つの解を見つけることではなく、仕事の進め方の再考、使用するツールの再検討、そして個々の組織やチーム、メンバーに適したワークフローの合理化といった多角的な視点から対処することです。

AIを搭載した一元的な動画ソリューションなら、すばやく必要な情報にアクセスし、動画に潜在しているインサイトを簡単に利用できるので、作業時間を大幅に短縮できます。動画を上手に活用して、チームメンバーとのつながりを維持しながら会議の回数を減らし、より血の通った社内コミュニケーションを実現しましょう。

  • Yael Burla

    Yael Burla